マイブーム

仕事中によく魚津の海っぷちの道を走るんです。そしたらテトラポットの上にこう、ワサ〜ッてな感じでカモメさん達が休んでおられるの。晴れの日なんかは、日がな一日あんなだったらカモメも悪くねえなあ、楽そうで。なんてね。んで雨の日は、アイツら寒くないのかな、寒くないんだろうな、なんかバカッぽいし。などと、カモメが聞いたら「なんですとコノヤロウ!」って一斉に頭上からフンを落とされかねないほど不敬なことを考えつつ通り過ぎるわけです。
で、ある時ふとこう思ったわけ。

「アイツらと友達になりたい」って・・・・

というわけで、友達になるならまずエサですよ。パンでいいよね、食うだろパン。あんなのパンやっときゃ喜ぶんだよ鳥だもの。なんて良く考えもせずにパンを買いましてね、何も予定のないお休みの日にね、ホテホテと出かけたわけなんですよ。

いました。やつ等氷見にもいました。やっぱり海っぷちのテトラポットにね、群れ成してこう、ポケ〜ッとしてやがる。
「おー、おるおる」と、僕はホクホク顔で車を停めまして、防波堤に腰掛けてさ、パンをちぎっては投げちぎっては投げし始めたんです。
いや来るわ来るわ、トンビが。

カモメを集めたいのにさ、獰猛な顔したトンビばっかり寄ってきやがるの。僕の体すれすれのとこをね、物凄い勢いで急降下してくるんです。怖いんだ、マジで。でカモメはっちゅーと、「カモメはパンのみにて生きるにあらず」なんて相変わらずあっち向いてポケーッとしてやがるの。
なんだ畜生のくせに、食えよパンをよう! って意地になってパンを投げてたら、二十羽近くのトンビが僕の体すれすれのとこでアクロバティックに飛び回る。なんてことになってしまいまして、身の危険を感じたので走って引き上げて来ました。

うまくいったら『カモメ祭り』と銘打って定期的に開催しようと思ってたんですがねえ。