ただいま。

5月4日朝9時。英子ちゃん、相方、鼻毛社長の順番でピックアップ。一路東京へ向かう。車英子と鼻毛の森は町田WEST VOXで、我々SP-Dは新宿アートプレイスにてそれぞれライブ。この時期にみんなの予定が東京へと重なったのは嬉しかった。ちょっとした旅行気分だ。空は晴天、軽快に車は走る・・・ はずだったのだがGWをなめていた。富山県をぬける前から道は渋滞、丸一日を移動に費やし、結局関東に入ったのはもう暗くなってからのことだった。リハがあるため、英子ちゃんだけを八王子の手前で降ろす。電車で移動したほうが早いとの判断だ。残る我々3人も八王子近辺に逗留することを決め、ファミリーレストランにて遅い夕食。この間に市川に住む裏SP-Dこと勇二に連絡。6日にある六本木EDGEでのライブのサポートを頼んであったのだが、個人の練習以外にリハーサルの時間はまったく無い。ライブ及び曲の構成を口頭で伝えた。「なんとかやってみる」との返事に申し訳なく思う。が、勇二は信頼できる男。不安はまったく無かった。
夕食後に健康ランドへ、とにかく休みたい。だがここでもGWのためなのか満員御礼で眠る場所が無く、仕方が無いので風呂だけ入って出てきた。駐車場でそのまま車中泊。無理な体勢と明け方の寒さのためにほとんど眠れず。朝9時ごろに再び移動開始。鼻毛の森を町田まで届ける。WEST VOXではシオンさんと英子ちゃんがリハーサルを行っていた。桑名シオンさんは新潟在住のアーティスト。もともとメジャーにいた素晴らしいシンガーで、草一郎さん同様SP-Dが憧れて止まない男だ。この時残念ながら草一郎さんは居なかったが、シオンさんと再会を喜び合うことができた。リハーサルを束の間見学し、SP-Dはそのまま新宿へ。ここからは車を置いて電車での移動だ。カートに機材一式を縛り付けてゆく。東京ではなくてはならない大事な相棒だ。車の鍵を鼻毛の森に預け、再び7日に会うことを約束して出発。
ほぼ予定通りに現場へ到着した。この日のライブは新宿御苑も程近い2丁目の一角、アートプレイス新宿にて行われた。『JCVチャリティーフェスタ』と銘打ったこのイベントは、ボランティアが基本コンセプト。世界の子供にワクチンを日本委員会と連動して行われている。4日には僕らの大好きな浜田伊織君が出演していた。彼はギター1本で素晴らしい唄をうたうシンガーだ。さらにこの日の出演者の中には、以前秋葉原のライブハウス『秋田犬』に呼んでくれた蒼山努(リールプロモーション所属俳優)さんがいて、おかげで楽しい1日になった。
リハを終えてから本番までの間、疲れ果てていた俺は近くに見つけたやけに密着したカップルの多い公園でぼんやり座り込んでいたのだが、後々確認するとそこは俗に言う発展場というやつ(しかも有名な)だそうで、カップルも全員が♂だった。「俺、なんか怖いから先行く」と戻って行った相方の動物的な嗅覚にあらためて関心した。
さて肝心のライブだが、ステージに立ったとたんに疲れもブッ飛んでハイテンションで突っ走った。あっと言う間に最後の曲。もっと歌わせろ! そんな感じだった。お客さんの反応も良かった。幸先よくスタートできた。この日はライブ後に蒼山さんやリールプロモーションの部長さんたちと打ち上げ。締めには無理やり車に乗せてもらって恵比寿のラーメン屋に連れて行ってもらった。蒼山さん、お勧めのゆず塩食わなくてごめんなさい。でも醤油ラーメンうまかったっす。
この日はそのまま事務所に泊めていただいた。部長、ありがとうございました。御好意のおかげで体調万全にすることができました。本当に感謝です。

2日目朝は爽快な気分で目覚めた。準備をして事務所を出る。この日は六本木にあるEDGEでのライブ。元ユニコーンのギタリスト、テッシーさんのバンドとの共演だ。さすがに少しばかり緊張していた。3時に六本木で勇二と落ち合う。前日から一緒だった『きっくん』こと菊地祐介君もSP-Dの
スタッフとして同行してくれた。彼はとても個性的なアーティストで、精力的に活動中。パフォーマーとしては見習うべき所も多いシンガーだ。
4人揃ってEDGEに入る。高まる緊張の向こうで、テッシーさんのバンドがリハを行っていた。圧倒されそうなサウンドが響き渡る中、俺たちは静かにリハの準備を始めた。
限られたリハ時間中に勇二と息を合わせてゆく。なんとかなりそうだ。しかしながらさすが勇二、重なってくるキーボードの音にSP-Dのテンションがどんどん上がってゆく。
そしていよいよ本番。ステージ袖にいるとSEが流れ始めた。SP-D本番前の儀式、突き出した拳を無言で付き合わせる。そうすると急にスイッチが入ったように気持ちがクリアになる。雑念が消える。しかも今日は拳が3つ。心強い。やるぞ!!
40分の持ち時間の中で、7曲を演奏した。勇二の出す音が気持ちよく、いつもより幅のある演奏ができたと思う。途中、目の前で3人組の女の子がキャーキャー言っているのが気になった。後々聞くと勇二が格好いいと騒いでいたようだ。なんなんだSP-D。もっと頑張らなきゃと思った。
この日は以前俺が市川に居た時のバイト先の同僚の土肥君が観に来てくれた。久しぶりの再開が嬉しかった。土肥君、ありがとう! そして東京でのライブにはいつも観に来てくれるやよいさん、ありがとう! ステージドリンクの差し入れ、ありがたかったっす!
ライブ終了後、土肥君と別れ難かったので一緒にラーメンを食いに行った。うまかった。
駅で勇二、きっくんと別れた。きっくんには一日迷惑をかけた。きっくんは無口で優しい男だ。エレベーターの乗り降りの時、お店や切符売り場で荷物から離れる時、さり気なくその場に留まって荷物を見ていてくれた。ありがとうね! また一緒にライブやろう! 
新大久保で土肥君と別れ、この日も再び事務所に転がり込む。快く受け入れてくれた部長さんと朝方まで話し込んだ。今回の旅でもまたご迷惑をかけました。本当にありがとうございます。



7日、この日は忘れられない1日になった。書きたいことが沢山あるのでここからは後日更新します。